サブ課題A 成果例008
東京大学 大学院工学系研究科
- 山下 晃一、藤井 幹也、三嶋 謙二
有機無機ペロブスカイト材料の光電荷移動機構、自由キャリア生成機構解明に向けたクラスターモデルの構築を開始した。
Ab initio MD 計算により構造揺らぎの時間発展を解析した。300Kでバンドギャップ、還元有効質量は、それぞれ 0.60eV, 0.25mo の範囲で揺らいだ。無機ぺロブスカイトの伝導帯、価電子帯の波動関数はクラスター全体に非局在するのに対して、無機有機ペロブスカイトの場合、クラスター表面等に局在し、また時間依存した。これは分極した有機カチオンの構造揺らぎに伴う静電ポテンシャルの変化に起因すると考えられ、光照射により生成した電子・正孔の再結合過程にも影響を与えると予測される。