サブ課題C 成果例014
岡山大学 異分野基礎科学研究所
- 田中 秀樹、松本 正和、矢ヶ崎 琢磨
【H30年度】GenIceの開発
メタンハイドレートの資源化や海底へのCO2廃棄の実現には、その熱力学的安定性の評価が不可欠である。そのために、我々は温度(T)、圧力(p)、そしてゲストのモル分率(xg)を独立変数としてハイドレート生成条件を求める基礎原理を見出し、それに基づいたソフト開発をメタン以外の天然ガスや希ガスに拡張した。
結晶の理論研究のためには、まずその構造を生成する必要がある。包接水和物や共存する氷のほとんどはプロトン無秩序結晶であり、また系全体を無分極とする必要があり、その構造の生成は容易ではない。我々は、様々な包接水和物や氷の構造を生成できる新しいアプリ、GenIceを開発し、これを順次改良して生成できる氷種を増加させた(下図)。