研究成果

これまでに創出した成果をご紹介します。

サブ課題A 成果例024

神戸大学 大学院科学技術イノベーション研究科
  • 天能 精一郎、西口和孝
神戸大学 システム情報学研究科
  • 土持 崇嗣

【H30年度】バルク系の高精度バンドモジュレーション電子状態計算

 半導体を含むバルク系の電子状態計算では密度汎関数理論に基づく第一原理計算が有効であるが、バンドギャップの過小評価など電子相関効果の取り扱いがボトルネックとなっており、現在でも様々な計算手法が議論されている。このようなバルク系における強相関計算に対する新しいアプローチとして、バルク系の局所模型をポストHF計算に基づく量子化学計算によって解析する数値計算手法を提案した。そこでは、バルク系に対するHF計算からBloch波動関数を計算し、そこから得られる最局在Wannier関数(MLWF)を基底関数とする有効ハミルトニアン(即ちFock 行列と相互作用行列)を評価し、バルク系の局所模型である強相関クラスターモデルを導出した。これによって、半導体光触媒の性能評価を含めたバルク系の高精度な電子状態計算を行う数値計算手法を確立する。

図. 強相関クラスターモデルの概略