サブ課題C 成果例012
早稲田大学 先進理工学部
- 中井 浩巳、吉川 武司
早稲田大学 理工学研究所
- 西村 好史、周 建斌
【H29年度】凝縮相内化学反応シミュレータの高速化
凝縮相内化学反応シミュレータの高速化に向け、大規模系の超並列電子状態計算でボトルネックとなるフラグメント分割プロセスや電荷間相互作用計算プロセスの演算最適化を行った。
DC-DFTB計算では、計算モデルをいくつかの部分系にすることで線形に近いスケーリングが得られる。部分系の切り出しによる誤差の影響を小さくするため、部分系周辺の領域を適切に取り込む必要がある。このフラグメント分割プロセスにおける近傍原子探索効率の向上を目的として、セル分割(CLL)法を用いたアルゴリズムの実装を行った。純水系に対するフラグメント分割プロセス実行時間のサイズ依存性を図に示す。100万原子以上の系では、実行時間が10倍以上短縮され、開発手法の有効性を確認した。