研究成果

これまでに創出した成果をご紹介します。

サブ課題B 成果例013

名古屋大学 大学院情報学研究科
  • 長岡 正隆、稲垣 泰一、Amine BOUIBES

【H29年度】電極電位制御下での炭素電極表面における電解液構造調査

既存の規模の系(約3万原子規模)において、電極電位制御下での炭素電極表面における電解液構造の調査を行った。その結果、電極表面に被膜がない状況では、十分な負電圧が印加された電極表面を以てしても、リチウムイオンは電極表面第一層に分布できないことが明らかとなった。これは、電極表面に形成される現実の被膜は電解液分子の過剰な還元分解を防ぐ役割を持つほかに、リチウムイオンの電極への侵入を援助する役割ももちうることを示唆している。
このような信頼性の高い電解液構造を得るためには、多数の大規模シミュレーションを同時実行できる「京」のような計算機環境が非常に重要である。

電極表面の電解液の分布。電極電位は理想分極電極におけるゼロ電荷電位基準のものである。