サブ課題B 成果例012
名古屋大学 大学院情報学研究科
- 長岡 正隆、稲垣 泰一、Amine BOUIBES
【H29年度】RedMoon法における電極電位制御
Red Moon法プログラムの改良に加えて、高並列化効率と汎用性を兼ね備えたMDソルバとしてLAMMPSを導入することで、数十万原子規模の電極-電解液界面系での反応シミュレーションを可能とするシミュレータを開発した。また、より現実に即した系の取り扱いのため、電極電位制御の機能をRed Moon法プログラムの一部となるLAMMPS MDソルバに実装した。実際に、リチウムイオン二次電池の炭素電極とEC等を含む約40万原子規模の電極-電解液界面系において、電極電位制御下での反応シミュレーションが「京」上で実行できることを検証した。

テスト系として白金/水界面モデルを用いた分子動力学シミュレーションにおける電極静電位の時間変化。0-100、100-200、200-250 psの時間は、それぞれ、電極電位を制御しない、電極静電位を2 Vに制御した、電極静電位を-2 Vに制御したシミュレーションとなっている。