研究成果

これまでに創出した成果をご紹介します。

サブ課題A 成果例030

理化学研究所 計算科学研究センター 量子系分子科学研究チーム
  • 中嶋 隆人、澤田 啓介

【H30年度】「京」を利用した元素戦略的なハイスループット・スクリーニング

 可視光応答型ペロブスカイト半導体に対し、29,160個という膨大な数の組み合わせの化合物を選び出し、これらの化合物に対して「京」を利用した第一原理計算を実施し、元素戦略的なハイスループット・スクリーニングに基づき、適切な材料を効率よく探索した。その結果、6個の安価な元素だけからなるペロブスカイト半導体の候補化合物を発見した。d0/d10電子配置を持つペロブスカイト窒素酸化物と部分占有d電子を持つペロブスカイト酸化物が適切なバンドギャップとバンド端位置を持つ可視光応答型半導体に適していることを設計指針として提案することもできた[1]。

[1] K. Sawada, T. Nakajima, “High-throughput screening of perovskite oxynitride and oxide materials for visible-light photocatalysis”, APL Mater. 6, 101103 (2018).