研究成果

これまでに創出した成果をご紹介します。

サブ課題B 成果例4

物質・材料研究機構 GREEN/cMI2/MANA

館山 佳尚、袖山慶太郎

二次電池負極界面の被膜形成に関する有望なメカニズムの提案ができた。

二次電池の性能や安全性を左右すると言われるSEI(Solid Electrolyte Interphase)膜、しかしその微視的構造や形成過程は長年の謎であった。「京」コンピュータを用いた第一原理分子動力学サンプリングによりその形成過程の一端が明らかになってきた。負極界面で還元分解した電解液分子がそのまま界面に堆積せず、電解液側に少し移動した沖合領域で凝集を起こし、それが負極界面に接岸することにより、さらなる還元分解やSEI膜成長が止まるという“near-shore aggregation” 機構が提案された。この機構は、これまでの実験結果をうまく説明できるものとなっており、また多くの実験家にインパクトを与えるものとなっている。

グラファイト負極・SEI膜モデル・電解液(エチレンカーボネート溶媒)の第一原理分子動力学サンプリングのスナップショット。有機系SEI膜の負極表面への接着は強くないことがわかった。